東京電力福島第1原発事故で被災した住民らが国に損害賠償を求めた集団訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は6月17日、国の賠償責任を認めないという判決を下した。れいわ新選組は、国民の命と権利を軽視することを正当化するものとして、この判決を強く非難する。
今回の最高裁判決は、「福島第一原発事故を予測することは不可能で、そのため国の責任は無い」という。この論理に従えば、国がどんなに危険な事業を推進して大事故を起こしても「予測できなかった」のひと言で全責任を免れてしまうことになる。
原子力発電は、言うまでもなく、極めて危険性が高く持続不可能な電力である。とりわけこの国においては、政府の地震予測にもあるように、南海トラフ地震や首都直下地震など、大規模な地震が30年以内で8割の確率で発生すると言われている。予測される被害は甚大であり、原発は廃止しかない。
政府は「多重防護しているから安全」「重大事故は起こらない」として原発を推進し、福島第一原発事故が起きた。今回の判決を受けて「事故が起きても責任は問われない」と勘違いし、政府が原発再稼働をさらに推進することは絶対に許してはならない。
一方、今回の最高裁判決にあたって、反対意見をした裁判官もいる。三浦守裁判官は、反対意見の中で「国に損害賠償責任はある」旨述べている。
原発事故は、多くの人の生命、身体やその生活基盤に重大な被害を及ぼすものであり、憲法が保障する生存の権利を侵害する。国や電力会社は最新の知見に基づいてきわめて高度な安全性を確保する義務があり、そのために国は必要な規制を行う責任がある。この三浦裁判官の反対意見こそ、憲法に基づき国民の生命を尊重するものであり、我々はこの内容を支持する。
原告と弁護団はこれまで、「ふるさと喪失」など原発事故特有の被害を認めさせ、福島県外の被害者にも賠償の範囲を広げてきた。我々は、原告の方々、弁護団の方々の10年に及ぶ闘いに敬意を表する。同時に、すべての被害者が十分な補償を受けられる制度を創ってこなかった政治の不作為も改めて問われる。
れいわ新選組は、補償枠組みからはずされてきた被害者の救済、原発事故に対する国家責任の確定、を求めて国会で訴えていくことを約束する。

2022年6月22日 れいわ新選組


【声明】世界各国の国会議員とともに核シェアリング・核抑止政策を非難する「核兵器禁止条約推進国会議員会議」でれいわ提案が採用される(れいわ新選組 2022年6月22日)